きもの小話

着付けの考え方

着付け教室をやっていてつくづく思うこと。
着付けは習うより慣れろです。身も蓋もなくてすみません。

初めての方はまずは手順を覚えて理屈を知る。
なんだか大変そうですがちっちゃい子供が洋服を着れないのと同じですよね。

着付けもスポーツと一緒で基本が大事です。

スポーツと一緒で基本が大事です。
なので教室ではトレーニングのごとく繰り返し着てもらい、手順を覚えていただいています。
その日のレッスン終了時には「ハアアー」とか「フウウー」と息をあげる方多数。

考えながら体を動かすって結構疲れるんです。
ですが練習すれば最初は「右手〜~左手……ひ、紐……」だったスローペースがサッサッサと手が動くようになって、どんどん姿が綺麗になってくるのです。

地道な事ですがそれが出来てからのブラッシュアップです。
着ることがすんなり出来るようになるとわかることや気づきも増えます。そこからは本当にいろいろです。
たとえば胸紐をかける時ににちょっと気を使うだけで上半身がスッキリしたり。衿の角度で顔まわりの印象を変えられたり。
うまくいかないことの理由もわかるようになれば自身で問題解決ができるようになります。

今の私はどこかのメソッドや流派を引き継いでいるわけではなく、教室で教わったり体験してきた中で自分に合うものをピックアップし、さらに自己流に変化させて着物を着ています。
なかやの教室ではその時の生徒さんに見合う事をお伝えしているのですが、ずっとそのやり方でいて欲しいとは思っていません。
最終的に心地よく着られれば良いので、自分に合う着付けを自分で探せるようになってほしいです。

あ、でもアフターケアはしっかりしますので疑問や困った事はなんでも聞いて下さい。

着物で出掛けることにも「慣れ」

それと着物で出掛けることにも慣れろです。
家で練習したらそのまま近所のコンビニまで行ってみるだけでもいいです。
歩いたり座ったりするとまた問題が出てくるはず。
洋服の時に皆さんが自然と考えている、散歩をするから動きやすい服に、長時間座っているからゆったりとしたスカートに、といったことが着物でもだんだんわかってきます。
過剰に人の目線が気になったりもして。メンタルも逞しくしましょう。

なんか書いててすごく着物のハードルを上げている気がする・・・
ちょっと大変かもしれないけれど山を越えると楽しい世界がありますよ。